その夜の中宮様の御前の様子が、とても人にも見せたいくらい素晴らしいので、夜居の僧侶が伺候している御屏風を押し開けて、 「この世では、このようにとてもめでたいことは、まだ御覧にならないでしょう。
目新しくて、奥ゆかしく優美に見える。
様々に色変りしている菊も、黄色いので見どころがある菊も、様々に植えつけている様子も、朝霧の絶え間に見渡したときには、延命長寿の花といわれる菊だけあって、本当に老いも退いてしまいそうな気持ちがするけれど、どうしてだろうか、そんなに晴れやかな気持ちにはなれない。
軽々しいお出かけは、大変見苦しいことです。
禄なども賜わったが、そのことは見ていない。
「いいお年をして。
劉自是悪酒如仇。
内侍督の御殿では、女房たちの衣装などが、かえってこちら以上にたいそう念入りに支度なさると聞く。
なに、今は忘れてしまって、源とも七とも思い出さない。
興味深い ける=過去の助動詞「けり」の連体形、接続は連用形 和泉式部という人は、趣深く手紙をやり取りした(人です)。
樋洗童の二人のきちんと身繕いした様子が鄙びていると、人びとはほほ笑んで見ているようであった。
「これといった用事もございませんのでは、なれなれしいのではないだろうかと、遠慮しておりますうちに、ふだんは山寺に参っておりました。
不思議だ、怪しい。
たる=完了の助動詞「たり」の連体形、接続は連用形 すぢ=名詞、作風、趣。
このことをひどく人々が噂をし申し上げているようですよ。
」 と、他の女房たちも手紙でおっしゃっていた。
端の方をながむれば、築地の上の草の青やかなるも、人は殊に目とどめぬを、あはれとながむるほどに、近き透垣のもとに人のけはひのすれば、「誰にか」と思ふほどに、さし出でたるを見れば、故宮にさぶらひし小舎人童なりけり。
先生は、「ここにもひとり月の客がおりますぞと、自分の方から名乗り出たというようにした方が、どれだけ風流の心もちが強いかしれない。
ある時には、若宮が困ったことをおしかけなさったのを、殿は直衣の紐を解いて、御几帳の後ろで火にあぶってお乾かしになる。
宜深剋己反善。
取るに足りない、つまらない。